第482回 朝歯をみがくように

 
平成14年 4月18日〜
 

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。

こんなことを思いました。

歯を磨くことを忘れるとなんとなく気持ちが悪いものです。
顔を洗わないとスッキリとした一日が始まりません。


普通に食事をし普通に生活をしていても、口の中は
どことなく汚れて、歯ブラシを当てないと、気持ちが
わるいものです。


同じように、また、お風呂に入らないと気持ちが
わるいものです。


周りから付着した汚れもあるでしょうが、自分自身の皮膚が
老化して、新しい細胞と交替しているためか、あるいは
身体の中からの老廃物が表面に出てきて付着している
ためなのでしょうか、知らず知らずに汚れてしまって
いるものです。


肉体的に汚れがたまるように、精神的にもいろいろの汚れが
自然に付着していくのではないかと思います。


決して悪いことをしている訳ではなく、人並み以上の努力や
苦労をしているわけではなく、普通に当たり前の生活をして
いても、人間である限り、生きている限り、汚れはたまって
いくもののようです。


ところで、浄土真宗では、朝晩正信偈のお勤めをしようと
勧めていただいたのが蓮如上人です。


親鸞聖人が、お釈迦さまのお説きになった阿弥陀さまの救い、
浄土真宗の神髄を短くまとめていただいた偈文、正信偈を
門徒そろって読ませていただこうと、500年前に勧めて
いただきました。


そして先輩たちは、お勧めどおりに正信偈のお勤めを
続けてきました。


それがお念仏の教えが、広まり定着した大きなきっかけ
だったと思います。


朝、歯を磨くように、顔を洗うように、欠かさずお勤めを
することで、アカにまみれた生活から解き放たれ、
救われていったことだろうと思います。


お仏壇の前で、ほんの少しの時間を保つことで、ますます
喜び多い人生が獲得出来ると思います。


特別の時間を取れないときでも、道を歩きながら、仕事を
しながら、南无阿弥陀仏のお念仏を口にし聞かせて
いただくことで、歯を磨くように顔を洗うように、
すっきりとした毎日がスタートさせることが出来るものです。

お念仏を聞く報恩感謝の生活で、当たり前の毎日が、
喜び多い毎日に、感動的な人生が訪れてくることは、
体験してみることで初めて理解できるものです。


妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
次回は、4月25日に新しい内容にかわります。


          

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