第427回 後ろ姿で

      平成13年 3月29日〜

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。

さて、佐賀市のお寺が巡番に、報恩講をお勤めする
佐賀組の巡番報恩講は、この春担当は、道祖元町の
専修寺さんでした。


ご講師は、藤田徹文先生でしたが、夜の壮年会の
集まりで、こんな質問が出ました。


退職後やっとお寺に通うようになって、お念仏の教えに
出会い、これを子供や孫へも伝えていきたいと思うのですが、
なかなか若者がお寺に行ってくれない、どうすれば良いの
ですか、どうすればお念仏が伝わるのですかとの質問でした。


 質問された方も、親にお寺に参るように勧められた時には、
忙しい忙しいといって素直に聞かなかったのでしょうが、
それと同じように今、子供や孫に向かって、言葉でいくら
勧めても、反発されるだけで、なかなか思うように
いかないのが現実です。



 歳を重ねてから突然お寺に来るようになった方のお話しを
聞くと、親や年寄りがお仏壇の前で、お念仏していた姿を
思い出して、お寺を訪ねて見る気になったと言う方が多いようです。



お念仏は、こうした先輩たちの後ろ姿を通して、伝わって
行くものではないでしょうか。


お念仏に出会った方は、お浄土のお話しを聞き、仏様の
お話を聞くことで、未来への思いが拡がっていき、積極的に
前向きに生活できるようになる人が多いものです。


それに比べて、宗教を持たず、世間の価値観だけの生活を
する人は、年を取り残り少なく感じ、身体も思うように動かなく
なってくると、段々と後ろ向きになってしまい、過去の栄光に、
過去の思い出に浸っている人が多いようです。

後ろ向きに生きている人に、若者は魅力を感じないものです。


前向きに、積極的に生きている人にこそ、魅力を感じるものです。

お念仏を伝えるには、いや伝わるのは、お浄土のお話しを聞き、
仏様の働きを味わい、前向きに積極的に生きている人が
そこにいること、その人を通して、お念仏は伝わって
いくものだと思います。


こういうことをお話しいただきました。

今日明日と目先のことだけを思わず、長い目で、子供や
孫の幸せを考えていく、そんな目が必要であるようです。


南无阿弥陀仏の生活が、次の世代へ南无阿弥陀仏を
伝えることになるのです。


妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
次回は、4月5日に新しい内容に変わります。

   

          

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