第1126回 ロボットにも大事  ~自利と利他の判断~

 平成26年 8月21日~

お盆のお参りで、自利と利他、往相と還相など
浄土真宗の教章の「教義」を元にお話しておりましたが、
高等専門学校で教鞭をとっておいでの若い方に、
「科学者として お念仏の教え、仏教のお話どのように
受け取られますか」と質問しました。

返ってきた返事は

「ロボットに これから人工知能を組み込むようになると、
 自利、利他といったことを、はっきりとさせてやらないと
 ロボットが暴走する危険性がありますね」と
お話くださいました。

人工知能を持ったロボットが、自分の利益を中心に、自分本位に

行動しないように、どう制御し、自主的に行動できるようにするのかが、
今後大きな研究テーマとなることでしょう。

そのお話を聞きながら思いました、私たち人間も 本能的には、
どうしても自己中心的になってしまいます。
仲間の人間や自然と共に生きていくことが重要であり、喜びであると
はっきりと受け継ぎ、自覚していくことが どうも充分でないために
今、さまざまな問題が起きているのだろうと感じます。

人間としての本当の喜びは、どこから出てくるのか、
人間として生きる目的、しっかりとした価値観を持っていることが
大事だろうと思いました。

果たして、いま多くの人々は、その価値観を持っているのかどうか
疑問になってきました。

すべての人を救い、すべての人のためにはたらく仏になるという
南無阿弥陀仏の価値観 南無阿弥陀仏を基本に行動していくこと
ロボットはもちろん いま私たち人間が最も重要なことではないかと
気づかされました。


         


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