WANTED / THE DOOLEYS

C/W movie stars (and comic book heroes)
1979年7月発売
秘密のパラダイス
伊達 歩:作詩  小田裕一郎:作曲  川上 了:編曲
80/03/05発売(SV-6688)



79年〜81年頃、ABBA / アバの世界的な活躍もあり女性コーラスグループがヨーロッパ各国で人気だったようだ。そんなヨーロッパのスター達の楽曲が日本のDISCOでもHITし一大ブームが起こった。ブームだ。

しかし、CANDY POPという言葉は、日本のマスコミが勝手に作り出した言葉でありジャンルとしての認知は日本だけである。そんなカテゴリーに入れられてしまったグループTHE DOOLEYS / ザ・ドゥーリーズ、本国イギリスチャート3位にランクインしたこの楽曲『WANTED』は日本でも79年秋頃から大ヒットした。3姉妹のコーラスーは透明感に溢れABBAと比較して紹介されたのもうなずける。リードボーカルのKathy Dooley / キャシー・ドゥーリーの歌声は個性が引き立ち、ボトムの効いたりズムも一本筋が通っていてCOOLだ。

THE DOOLEYSWANTED』ベースラインに注目していただきたい。
PINK LADY秘密のパラダイス』間奏部分やAメロ後半あたりのベースライン、そしてシンセの導入。歌メロを聴いてしまうと全く別曲なので印象が薄くなるのだが、バックトラックをじっくり聴いていると、なるほど理解できるはずだ。

THE DOOLEYSはこの楽曲以前にも本国では数々のヒット曲を持っている。しかしながらトップ3にチャートインというのは彼らにとって初のビッグヒット。それに気をよくしたのかその後の彼らの作品には『WANTED』同様なテイストを楽曲に盛り込んでいる。簡単な話『WANTED』ベースラインの特徴をそのままその後の作品に封入しているのだ。それがTHE DOOLEYSのサウンド個性となっているので、味わいも数倍に跳ね上がる。その味わいがPINK LADYの『秘密のパラダイス』にもブレンドされているのでテイスティングをオススメしたい。

まずは、THE DOOLEYSWANTED』 この楽曲をベースにTHE DOOLEYSテイストを邁進させた彼らの楽曲『BODY LANGUAGE』 『I SPY』この2曲をテイスティングしたのちPINK LADY秘密のパラダイス』でほろ酔い気分。
                     
メインであるPINK LADY二人のボーカルはグラスに入った氷、今回は氷を抜いたストレート(バックトラックメインで聴いてくれ)でグイッと一気飲み。
イギリス産THE DOOLEYS果実酒の風味が『秘密のパラダイス』に添加されているのをじっくり堪能できることうけあい。

THE DOOLEYSは3姉妹のほかに男性メンパーがバックバンド、コ一ラスを支えている大所帯のグループ。アメリカのEARTH WIND&FIRE / アース・ウインド&ファイアーなども大所帯だが、サウンド面での個性をどの楽曲にも取り入れることで、そのアーティストらしさというものが表面化するのは素晴らしいことだ。

海外の音楽をサウンドに取り入れてもPINK LADYらしさは失われることなく『パクリ』などと言われることが無いのもPINK LADYの個性が音楽面にしっかり根付いている証拠。

どんな味付けをしょうと、出汁はPINK LADYなのだから!
     
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