LE FREAK / CHIC
Side:A おしゃれフリーク(Le Freak) / Side:B 愛のかけひき(Savoir Faire)
1978 ATLANTIC P-358A
事件が起きたらベルが鳴る
阿久 悠:作詩  都倉俊一:作曲  都倉俊一:編曲
79/03/09発売(SV-6554)

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PINK LADY / ピンク・レディーの楽曲で『事件が起きたらベルが鳴る』、『ドラゴン』この2曲が似ている話題をファン同士の会話やネット上で確認することが多々あった。イントロ部分で流れるカッティングギターのフレーズが印象的に耳に残るので、似ていると思いがちだがこの2曲は明らかに別の匂いを持つ楽曲なので、今回は『事件が起きたらベルが鳴る』に的をしぼっていきたい。

78年という時代、全世界でDISCOサウンドの波は盛り上がる一方で、常に新しいサウンドが要求されていた。そこでDISCOシーンに殴りこみを仕掛けたのが、Nile Rodgers / ナイルロジャース、Bernard Edwards / バーナードエドワーズ率いるCHIC / シックの登場である.
彼らが提示した新たなサウンドはファッショナブルであり、ある種の品格さえ音に表現されていた。ベースラインに特徴を持たせ、うねるようなGROOVEが腰にくる。そしてここがミソなのだが、カッティングギターがメロディアスに装飾され、バックトラックに強力な個性を取り入れるCHICサウンドはブランド化することに成功した。また野太い声で歌い上げる2人の女性ボーカルが、繊細なサウンドにマッチしていた。

   CHICLEFREAK

   PINK LADY事件が起きたらベルが鳴る

どこがどう似ているかという範囲で聴きくらべるというのではなく、
上記に書いたCHICブランドが都倉マジックにより調理されていることを『事件が起きたらベルが鳴る』から感じ取っていただきたい。カッティングギターに入る前の仰々しさはプログレ的(クラシックとロックの融合)であり『ドラゴン』との違いは明らか!気にしてほしい部分としては『ウォンテッド(指名手配)』の変形ベースラインが封入されている事だ。PINK LADY色を打ち出すにはもってこいの技あり!

PINK LADYファンにとって『マンデー・モナリザ・クラブ』は、PINK LADYが世界へ向けて新たな音楽の旅に向かっていくサインであった重要な位置を占める楽曲だ。しかしながら『マンデー・モナリザ・クラブ』以前にシングル曲のカップリング曲で、PINK LADYからサインが出ていた。『事件が起きたらベルが鳴る』は最初、新曲(A面)として発表されていた。途中で『ジパング』と差し替えることになったのだが、二人の歌姫は『事件が起きたらベルが鳴る』をA面曲にという気持ちを強く持って会社とぶつかった話題もマスコミにより公表された。

2004年、解散から25年後に『事件が起きたらベルが鳴る』はPINK LADYの二人の手によってステージ上で大切に扱われていた。
     

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