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もともとフィリピンの音楽事情はソウルフルな文化が形成されている。フィリピンのトップアーティストは皆、黒人のような表現で歌う方が多い。日本で活躍しているJAZZ SINGER MARLENE / マリーンをご存知の方なら、なるほどと理解していただけると思う。
深町 純氏がPINK LADYの作品を手がける音楽的事件については別枠を参照していただくとして、深町氏があのスリーディグリーズをプロデュースした後、今度はフィリピンのアーティストを手がけた。女性三人からなるPASSIONATA!
PASSIONATAは日本でもDISCOを中心に『HIMIKO』『LUNA LUNA』をヒットさせている、もちろん深町 純氏の作品だ。PASSIONATAのアルバムはDISCO系アーティストの中でも入手困難、79年に発売されたアルバムも後にCD化されたのだが、今では高値で取引されている程の存在。そのアルバムに収録されている楽曲で深町氏が手がけた作品
『HOLLYWOOD QUEEN』
AOR、フュージョン、と様々なジャンルがクロスオーバーした楽曲に仕上がり、79年というこの時期にシンセサイザーを大胆に導入した深町氏の手腕が光っている。流れるような歌メロが終わりサビに差し掛かったとき、PINK LADYファンは度肝を抜くであろう。それは何故かと言うと、
例えば70年代のGiorgio Moroder / ジョルジオ・モロダー
80年代のNile Rodgers / ナイルロジャース
90年代のBabyface / ベビーフェイス
サウンドを聴くだけで誰がプロデュースしているのかが、時代を反映したプロデューサー達の作品を聴くと、音が証明している。
プロデューサーは自分の手がけた作品に共通の個性というものをバックトラックに表現する場合がある。どの楽曲にも同じエッセンスを少量盛り込むという表現方法が、そのプロデューサー自身の文化を構築することにもなるからだ。
日本でも、80年代に角松敏生氏が様々なアーティストを手がけるさいに、角松氏独特の都会的な黒さが色濃く感じられ個性として音に表現していた。
深町 純氏はPASSIONATAの『HOLLYWOOD QUEEN』
PINK LADYの『エンディング・テーマ』(オープニング・テーマ)に、やはり同じテイストを加えている。オカズとしてというよりメインディッシュにシンセを配置しボーカルは敢えてコーラスのみとする。心憎いまでに深町ブランドを主張していた!
*ジャケットを見て何かを感じ取れましたか?
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