THE AGE OF PLASTIC / BUGGLES
1979 アイランド PHCR-18759
ザ・忠臣蔵’80
伊藤アキラ:作詩  川口 真:作曲  川口 真:編曲
80/05/21発売(SV-7009)


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80年代に入りコンピューター楽器の導入が盛んになっていく音楽シーンにデジタル対応のユニットが登場した。BUGGLES / バグルスである。

アルバム『THE AGE OF PLASTIC』(Video Killed The Radio Star / ラジオスターの悲劇)が世界中のチャートにランクイン'し、のちのART OF NOIZE / アート・オブ・ノイズでプロデューサーとしての地位を不動のものにしたTrevor Horn
/ トレヴァー・ホーンが在籍していた。
本サイト、ディスコグラフィーのシングル楽曲欄で『愛・GIRI GIRI』を既に上記BUGGLESの楽曲と比較したコメントを掲載しているのだが、今回は『ザ・忠臣蔵’80』を探ってみたい。

まずはイントロからいきなりMIEKEIのソロ部分、ラジオから聴こえてく音質に近い感触でボーカルにエコー処理を施している。そしてシンセサイザーの独特な音色でコードを和音で展開させサビへと繋ぐ。
THE AGE OF PLASTIC』でみられる要素はもう十分に、鰹節のごとくぶっかけられている!

ただBUGGLESほどデジタルな匂いは前に出さず、どちらかというと後半に向かってテンションを上げていく様は、DONNA SUMMERI LOVE YOU』の盛り上げに近いようだ。

ギターが爽やかに、しかし鳴きが入ってくる趣はフュージョンに通ずる一面も魅せている。

 様々なジャンルがこの楽曲から匂いたってくる。
 エレクトロポップ〜ディスコ〜フュージョン、

サラッと聴き流してしまうと明るいメロディーが印象を薄くしてしまいがちだが多種ジャンルを取り入れることで、おなか一杯に仕上がっていない風味が格別だ。

今でこそ『ミクスチャー』という多種ジャンルを一曲の中に取り入れたジャンルが認知されている時代だ。このライナーノーツのテーマでもある音楽的側面から見たPINK LADY / ピンク・レディーの『洋楽テイストな調味料』、まさにその部分で『ザ・忠臣蔵’80』をじっくり聴きこんでみると、表面的には実にわかりづらい楽曲であるのだが、楽曲タイトルにも入っている80年代を薄味でサウンドに表現し、歌謡曲という時代を象徴した日本独自の音楽シーンにおいて、わざわざカップリング曲(B面曲)に配置したミクスチャー楽曲、

 『ザ・忠臣蔵’80

後期のPINK LADYはあなどれないと、音楽通の連中が語っているのは、こういった部分も無視できないからだと睨んでいる。
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