RASPUTlN / BONEY-M
Rasputin / Never Change Lovers In The Middle Of The Night
1978 Atlantic Japan(P-331A
アダムとイブ・スーパーラブ
阿久 悠:作詩  都倉俊一:作曲  都倉俊一:編曲
79/09/09発売(SV-6631)


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球なまでに音楽的変貌をPINK LADYがシングル曲で試みた『マンデー・モナリザ・クラブ』レコードジャケットからも確認できることだが、カップリング曲である『アダムとイプ・スーパーラブ』はB面曲としての扱いは成されていない。楽曲タイトルは同じサイズで左右に明記されているのみ!ここが大切。

  アメリカ産DISCOサウンドを『マンデー・モナリザ・クラブ
  
ミュンヘン産DISCOサウンドを『アダムとイプ・スーパーラブ』.

PINK LADYが日本のシングル楽曲でワールドワイドなサウンドを本格的に取り入れ、後世に渡りPINK LADYファンの間だけでなく、音楽通の連中にまで『PINK LADYは凄い!』と唸らせたのは、この一枚のシングルから端を発した功績が大きいと思う。もちろん『マンデー・モナリザ・クラブ』は我々ファンの間でも名曲中の名曲と語り合ってきた歴史があるが、PINK LADYお二人にとっても特別な意味を持つシングル曲だと地上波で語られた。今回は前置きが長くなるが、語らせてもらう。

まず2曲ともはっきりと別ジャンルでわざわざ配置されていること、
しかしながらDISCOというテーマは音楽的アプローチとしてしっかり根を這わせている、メッセージとしては申し分ない。これから海外進出を試みるPINK LADY二人からの変貌ぶりがファンの耳までしっかり届いた。こっちの方角へと向かうんだな、着いて行くぜ、お二人さん!

今回はジャケット左側タイトル曲『アダムとイプ・スーパーラプ』ミュンヘンDISCOと上記に書いた.からには納得のいく説明が必要だ。耳かっぽじいてよ〜く聞いてくれ、いや読んでくれ!
前衛的というかとにかく衣装の凄さがキワモノ的な見られ方をされていたBONEY-M

  
                                 (PINK LADY 『UFO』の衣裳と参照)

ミュンヘンサウンドの雄であることは、ヨーロッパ全土の活躍ぶりだけではなく、サウンドの完成度からも疑いの余地はない。24トラックでのレコーディング事態、当時は贅沢な環境であるにもかかわらず、BONEY-Mはコンソールを2台並べてのレコーディングシステムを整え(太っ腹!)世界中にミュンヘンサウンドとはなんぞやを発信していた。(KATE BUSH嬢は72CHレコーディング)

BONEY-Mの代表:曲ともいえるRASPUTlN』を聴くと、当時のアメリカのミュージックシーンからは生まれる事は無いだろうと実感。しかしPINK LADYアダムとイブ・スーパーラブ』との共通点なら割と簡単に探すことができる。ヨーロッパ大陸独特の広大さ、国境自体が繋がっているからこそ産まれる連帯感は文化こそ違えど多民族的な要素を弾きだす、ゆえに民族的なフレーズを間奏部分にかませボトムの効いたりズムはドッシリと腰を据えた.DISCO SOUNDに仕上っている。まさにBONEY-Mが得意としてきたパターンだ。PINK LADYの『アダムとイブ・スーパーラブ』から同じフレーバーを感じてみてほしい。

地味な作品という印象を持ったファンも居るだろう。しかし音楽的な変貌を試みはじめていたPINK LADYの大切な時期にあたる楽曲なのだ。

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