アリス出産報告
いよいよアリスもママに。
モカほどではないが大きなお腹を抱えて、この夏を乗り越えた。
しんどかったよぉ〜
小 夏
 6月末交配をして、この暑い夏を何とか乗り越えてきたアリスだった。ちょっとツワリでごはんを食べられない時期もあったが、ササミや野菜、白米、赤身の肉など何とか口にしてくれる物を食べさせ、ソファーも片付け妊婦様中心の生活になっていた。
 8月に入った頃、なんとなくお腹が目立ち始め、毎日の暑さとの戦いだったようだ。朝リビングに下りると、「暑いよぉ〜!クーラーつけてくれー!」と舌を長ーく出して催促している。毎朝この調子で3匹で懇願した。もちろん留守にする時も、熱中症にならないようにクーラーはつけて出た。そのせいか夏バテもなく過していた。お盆頃には赤ちゃんの心音が分るようになった。日が経つにつれ、鼓動もハッキリしてきた。お腹の両側で大きめの鼓動が2つ、今回は2匹かなーと思っていたら、レントゲンで3匹いることが判明。

 モカの時に比べると私自身余裕があった。「どうしよう」とドキドキする事がなく、何とかやれるだろうという気になっていた。アリス自体も元気で何かしら「大丈夫よ」というのを発していたのかも知れない。
妊娠61日目に当たる8月24日、朝から落ち着かない。実は夜中から変な吠え方をしてたので、せっかくベッドに入ってた私も気になってソファーに寝ることにしたが、アリスが甘えるので結局朝方まで身体をさすった。寝ようとするとガサガサガサと新聞紙をやけくそに破り、巣作りをしている。そんなことをしながら時間が過ぎ、午後になると、産室用のケージから出せと騒いだ。アリスの様子がいつもと違うので、モカとしおんも興奮している。あまりうるさいのでアリスだけを出し、モカとしおんはケージでお休みタイム。

 ソファーの上で陰部を舐めていたので、手元に出産グッズを準備し、お湯を沸かしたりしているとチラッと白いのが見えた。アリスは膜も食べてキレイに舐めあげていた。臍の緒も噛み切っていたが、短く噛んでた為、糸で縛れない。ちょっと出血があったので主治医に相談したが、しばらく様子を見ていいとのことだったので、身体を拭きあげ、大きく呼吸させる為、首の後ろをつかんだ。一声鳴いたが、弱々しい声だったので、赤ちゃんを振ったり、口の中を吸い出したりした。冷たい感じがしたのが気にかかり、ドライヤーで温めたりこすったりしながら病院へ行くことにした。
 第1子はブレンのメスで体重は195グラムだった。病院で湯たんぽを用意してもらい、大丈夫とのことだったのでホッと胸をなでおろした。土曜日の午後だったので待合室はいっぱい、アリスは興奮してるので家で産ませた方がいいだろうと思っていたが、先生が「お腹見るからもう少し待って」と言って下さった。
 でも待ってる間になんとキャリーケースの中で第2子が出始めた。最初の子よりかなり大きい、私はとっさに素手で赤ちゃんを引っ張った。アリスもてきぱきと自分で処理してる。元気な男の子で、すぐ看護婦さんが処置室に連れて行ってくれた。先生もカンシ片手に来て下さったが、アリスがちゃんと処理してしまってたので、2匹をオッパイにつけたりした。3時45分に最初の子が生まれ、ちょうど1時間後のことだった。
 そして、それからたった10分後、第3子がちゅるんと出て来た。この子だけ先生に処置してもらい、アリスはとても安産だった。みんな初乳も飲んでいるので安心だ。みんなブレンで(父親似)オス2匹メス1匹だった。


 ホッと落ち着いて3匹をじっくり見てみた。やはり小さな長女は気になる。湯たんぽのお陰で身体も温まり、「ふえぇぇぇ」と声を上げている。ちょっと後ろ足が他の子と違う…力弱く伸びたようにしている。肉付きもあまりなくお尻から下が細いので、先生に診てもらった。とりあえず足を正常な形に人の手で曲げ伸ばしするリハビリを教わり、生まれたてという事の為、様子をみることになった。大きさが明らかに違うこと、体温がなかなか上がらなかったこと等不安を覚えた。しかし、せっかく生まれてきたのだ。何とか大きくなるように、しっかり歩けるように、ママと一緒に二人三脚…そうか、二人五脚になるんだ。よし、それで頑張って行こうね。

 家に帰るとアリスにポカリ○エットを与えた。500ミリのペットボトルをケージにつけたら、どんどん飲んでいる。しおんも何だろうと興味津々だ。必死にケージの外から舌を伸ばし、ちゃっかり飲んでいる。

 名前も決めた。まず長女は小夏、男の子達は元気で力強かったので金太郎と桃太郎からとって、金太と桃太と付けようかと思った。旦那が、金太と銀太は?と一言、「ももちゃん」じゃ女の子っぽいもんね。これで、小夏、金太、銀太と決定した。

 一方アリスはモカと違って、モカとしおんがケージを覗きに行くと威嚇している。「あたしが子供達を守るのよっ」と言いたげな顔だ。みんなオッパイをしっかり飲んでいる。オッパイの最優先権は小夏のものだ。お口も小さい為小夏にいい大きさの乳首が2つしかないので、まず小夏がしっかり咥えて他の子を付ける。まだ、何にも分んないので、露骨なVIP待遇を受けてる小夏にヤキモチも焼かないのでやりやすいわー。
長女・小夏 195g
長男・金太 250g
次男・銀太 260g
産まれそうなのよぉ
1号
2号
3号
あたしのよっ!
ちょっとだけ
横取り根性炸裂
早くもあたしに子分が出来て嬉しいわ。ちょっと前までお子ちゃま扱いだったけど、もうオネェちゃんなんだからね。
美澪にもらったハム太郎ボールがお気に入り
小夏小さいでしょう?
でも頑張ってるよ。
あたしの子の事は
ほっといて!
銀太の
あくび
 夏の日、とっても小さな命が誕生しました。小さな小さな命には小夏という名が付けられました。夏が終わろうとした頃、小夏は神様からプレゼントを貰いました。目に見えない小さな綺麗な羽根でした。その羽根を付けて小夏は遠い遠い空の上へ行ってしまいました。
 神様から、短すぎた生涯を一生懸命生きた小夏へのご褒美でした。
病院で湯たんぽ用にと
ポリ容器を貰いました。
お湯を入れてタオルで保温して100均のかごに入れます。
小夏用のお布団を入れたら
HOT BEDの出来上がり。
 生まれたての小夏を抱いた時、ママには不安がよぎりました。「もしかして長く生きられないのでは・…」と。それは、小さくて、なかなか体温が上がらない、そしてお腹にいる時から他の子達より心音が小さかったことなどからです。でもそれは、月単位、そして年単位ということです。下半身が特に細かったので足は筋肉がなく弱々しいものでした。後の足先が人の手で曲げてあげないと伸びたままになっていたので、先生にリハビリの方法を教わり、毎日曲げ伸ばしをし、だんだん手を押し返す力がついてきました。パパとママは決めました。「ずっとうちにいていいよ」と。小夏が元気に歩けるように、少しでも長く生きられるようにと願いました。
 アリスママのオッパイは比較的乳首が大きいので、小夏が咥えて飲み易い大きさのは2つ。まず小夏が飲みだしてから、金太と銀太はオッパイ解禁となります。でもアリスママはよく小夏を咥えて自分の目の前に連れて来てずっと舐めてあげます。オッパイ飲んでてもやるので、おっぱいタイムはアリスを押さえつけています。
 そんなことをしていても、小夏の体重は増えるどころか微妙に減っていました。オッパイが上手く吸えてないと思い、哺乳瓶でミルクを上げてみたけど、乳首が違うからか舌で押し出そうとします。何とかしっかり飲んでくれないかなぁ。

 ママは小夏のリハビリをする時にだんだん形が綺麗になってきたのを実感します。1週間後に病院で又見てもらうことになってるので、少しでも成果が出るようにマメにリハビリをしました。小夏も嫌がりもせず、曲げ伸ばしをしてると、可愛いあくびをします。アリスの子育て(授乳)が終わって、小夏がちゃんとしたご飯を食べれるようになったら、ペットと泊まれる宿にみんなで行こうと思っています。たくさん、楽しい思いをさせたくて・・・
 小夏だったら、ポケットに入って行っても大丈夫だしね。(笑)

 そんな中、不安が深刻になりました。体重が30グラムほど減り、弱々しく見えるのです。体温も低め。ママは、気休めだと思いながらも『小夏用組布団』を作りました。キャバ柄の布で、23×20cmの敷布団、枕と掛け布団はスナップをつけて小夏が動いても保温できるようにしました。ふんわりと綿を入れ、小夏は気持ち良さそうに寝てくれました。パパとママは「朝、冷たくなってないよね」と心配だったから、湯たんぽ入れてベッドの枕の間に小夏のかごをおいて寝ました。夜中もつついたりして、「うるちゃい!」と反応するだけで嬉しかったです。
 6日目の朝、パパが会社に行く前におっぱいを飲みました。そして午前中もまた上手に吸い付きました。ちょっと目を離して家事をし、飲んでるかと覗いたら、おっぱいを咥えたまま動かない!小夏!と呼びながら、叩いたり、心マッサージしながら病院へ急ぎました。大きく口を開けて呼吸してるけど、不規則なので、胸騒ぎがしました。すぐ先生に小夏を渡し、処置してもらったけど、待ってる時間が長くて・・・たまたまお友達が病院に来て、話して、気持ちを紛らわせてくれました。先生に呼ばれて小夏の元へ行くと、オッパイを誤飲して気管にミルクが入ってしまっているため、呼吸が出来なくなってるとのこと。
 ここの所心配してたのが、いよいよ来たかって感じでした。きつい思いをさせても、ある程度しか延命できないならこのまま連れて帰りたいと思いました。先生に相談すると、せっかく呼吸が戻ったからもう少しここにおいてと酸素室へ入れてくださいました。数時間後に又迎えに来る事にして、一旦帰宅しました。
 まさか、こんなに早く・・・再び病院へ行くと、小夏は機械をつけていました。脈拍、呼吸などからしてもかなり厳しいのは私にも分りました。わがままを聞いてもらい、家に連れて帰ることにしました。とても暑い日でしたが、体温の低い小夏には天然のヒーター、庭で、最初で最後になるであろう日向ぼっこをしました。時々大きく呼吸するので外の空気をいっぱい吸ったようです。部屋では、私の膝にお布団ごと置いて、モカとアリスとしおんが覗き込んできました。アリスはベチョベチョになるくらいに舐めてあげて、みんなと一緒に過させました。呼吸が止まると胸を押し、又大きく息をするのが何度かあり、病院から戻って約5時間後、何をしても反応がありませんでした。ホントに眠っただけのような小夏だけど、もう、2度と目を覚ますことがない眠りについてしまいました。

 たった6日間しか一緒にいなかったのに、小夏の存在はすごく大きなものになっています。死産も体験していることもあり、小夏が、ちゃんと生まれて、頑張って生きてくれたことは、褒めてあげたいと思います。
お花に埋もれて眠る小夏と1日過し、アンジェラと一緒のお墓に入れました。モカ、アリス、しおんが外を眺める出窓の真正面になるので、寂しくないかなと思っています。天国では元気に大きくなって走り回れることを願っています。小夏、小さなあなたに命の重さを改めて教えて貰いました。

 ありがとう。オヤスミ。
とても悲しい小夏とのお別れでした。
悲しみが少しだけ癒えた頃、
外は秋の気配がしていました。