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佐賀弁講座その15

わたしは「ためになる佐賀弁講座」を作成するに当たって、周囲の人に色々と佐賀弁について質問をしました。
今回はそのリサーチに基づいてお話しします。


添乗員の驚愕(1)

某大手旅行社の佐賀支店に勤務するKさん(♂・30歳)に佐賀弁について質問しました。

Kさんは東京生まれの東京育ち、大学卒業後某大手旅行社に就職、赴任先が佐賀だったそうです。 このKさんに一番インパクトのあった佐賀弁は?と質問したところ、

「がばい」「そいぎんた」とのことでした。

「がばい」は「とても、たいへん」という意味です。

「とてもきれいだ」を「がばいきれいか」、「大変疲れた」を「がばいきつか」といいます。

この「がばい」ですが、年輩の人はあまり使わないようです。わたしの両親もほとんど使いません。

また、「がばい」と同じような使い方をする「がっぱい」という言葉もあります。

「そいぎんた」は標準語に言えば、「それでは、それならば」という意味でしょうか。わたしは「そいぎんた」はあまり使わず、「そいぎ」を使うことが多いです。

佐賀の人は別れ際に、「そいぎ」もしくは「そいぎんた」と言いますが、これは「それでは、またね」という別れの挨拶になります。


添乗員の驚愕(2)

Kさんと同じ会社に勤務するSさん(♂・33歳)にも同じ質問をしてみました。

Sさんは長崎県出身、お隣の県とはいえ、やはりインパクトのある佐賀弁はあるそうです。

それは「こっちゃい」とのことでした。

佐賀弁では「○○するかどうかわからない」というとき、「○○すっこちゃい、せんこっちゃいわからん」といいます。

そのほかの使い方としては、

「お父さんはどこいきんさったと?」(お父さんはどちらに行かれたのですか?)

「どここっちゃいわからん。」(どこなのかわからない。)

「そい、なん?」(それは何ですか?)

「なんこっちゃいわからん。」(何なのかわからない。)


どがん使うこっちゃい、わかんさったろうか?


作者の驚愕

佐賀弁の達人を自認しているわたしですが、そんなわたしでも他人の使う佐賀弁を聞いてたまに驚くことがあります。先日もこんな事がありました。

佐賀市内のある書店に会社帰りに立ち寄ったわたし。エンターテインメントのコーナーで『月刊永作博美』(こんな雑誌があることにもビックリ!)を立ち読みしている女子高生3人組がいました。

その中の一人が永作博美の写真を見て、「ばらいかわいか」といったのです。

「ばらい」という言葉は、物がバラバラに壊れるときなどに「ばらいした」「ばらいなった」などと使う言葉で、わたしの場合、このように「とても、たいへん」という意味には使いません。

時の流れと共に、言葉も変わっていくんだなとしみじみした次第です。


百年の恋も冷める佐賀弁

次はわたしの同僚Nさん(♂・31歳)から聞いた彼の高校時代の友人(仮にA君としておきます)の話です。

A君は福岡県との県境、鳥栖市の出身。A君には憧れの女の子(仮にB子さんとします)がいました。

ある日のこと、間近に迫った試験の話をしていたA君とB子さん。B子さんはA君に試験のヤマを教えてくれました。

「ここ、試験にずっよ」

A君はB子さんの可愛い口から発せられた「ずっ」という響きにショックを受け、恋心がすーっと消えたそうです。

第1回で紹介したように、佐賀弁では、動詞の語尾が促音になります。わたしも「出る」を「ずっ」というので、A君がなぜショックを受けたのか全然わからないのですが...

1998.12.01

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