今回は、今までと違うパターンで佐賀弁を紹介したいと思います。
佐賀にはサガテレビという民放テレビ局があります。
このサガテレビが、佐賀方言をふんだんに使った佐賀にわかで自社CM「にわか劇場」を作成し、昨年佐賀県内で大変話題になりました。 視聴者の反響を受けて、サガテレビでは「にわか劇場」の作品を募集。 「ためになる佐賀弁講座」を主宰するほどのわたし、もちろん応募しました。
しかし、地方局の担当者ではわたしの才能を見抜くことができず、応募した作品は採用には至らなかったのでした。
思い出すたび口惜しいから、ネット上で公開することにしました。1年以上経ってやっと日の目を見る作品です。
鄙にはまれな高級スーツを着た婦人(婦人A)が歩いている。 そこへ近所の人(婦人B)が通りかかる。
婦人B「きゅうはえらいしゃれとっやんね。どこさいじゃい行きよんさっと?」
婦人A「婦人会の総会のあっとよ。あたい会長ばしとろうが。そいぎ、急ぎよっけん」
婦人A、婦人Bに会釈をして去っていこうとする。
婦人B「○○さん、背中にクリーニングの札のついとっよ。」
婦人A「ほんなこてね。すまんばってん取ってくれんね。」
婦人B、婦人Aの背中についているクリーニングの札を思い切り引っ張る。
ビリッ
婦人B「あら、きしゃぶれた。」
夫はかなり年配でメカ音痴。今夜は三夜待ちで、夫はほろよい加減で帰ってくる。
夫「今、帰ってきたぼー」
妻「ありゃ、きゅうは早かったね。」
夫「きゅうは銭形平次ば見らんばけん、はよう帰ってきたくさ。」
♪おーとこだったら、ひとつにかぁけるぅ〜♪
夫、銭形平次の主題歌を口ずさみながら、よっこらしょとテレビの前に座る。
リモコンの電源ボタンを押すが、電池が切れているのか、メインスイッチがOFFになっているのか、スイッチが入らない。
夫「ありゃ、つかんじゃっか。」
夫、繰り返しスイッチを押すが、スイッチが入らない。何度も押してみる。
が、やはり電源は入らない。
もうすぐ8時、「銭形平次」が始まってしまう。夫、ちょっと焦り気味に妻に向かって
夫「おーい、リモコンのうっかんげとっちゃー!」
風呂上がりの夫、汗をふきふき、茶の間にやってくる。
夫「あー、よかお湯やった。」
妻に向かって、
夫「きゅうのしゃーは何こ。」
ちゃぶ台の上にはいわしがのっている。
夫「なぁんか、いわしじゃっか。おいは魚はちゃーしか食わんぼ。」
妻「そいばってん、ちゃーよい、ごちゃーにはよかとよ。」
夫「おりゃ、青魚は食わんて、いつでん言いよろうが。もう、めしはよか。ぬっ!」
夜もふけて・・・・・・夫、布団の中で
夫「やっぱい、ひだるかぁ。」
子供たちが一点を見上げ、騒いでいる。そこへ男が通りかかる。
男「あさんたち、なんばしよっかい。」
子供「おんじさん、あすけ、はちの、巣ば作っとっちゃん。」
男「ありゃ、ほんなこつ。よし、いっちょ、おんじさんがうっちゃかしてやろうだい。そこんにきから、棒のごたっとばたんねてきござい。」
子供の一人が棒を探してくる。
男、棒で蜂の巣をつつき、うまい具合におとす。が、落ちた蜂の巣から蜂が男の方へ飛んでくる。
男「うわぁ、こっちゃいはちきたぁ」
1998.11.19