アホウな原発案内人

 最近、原発の
「トラブル」隠しが次々に暴露されてますね。しかも、ほとんどが内部告発によるものの様ですわ。食肉の偽装やらユニバーサルスタジオの不祥事やら、最近やたら世間をナメた事件が多すぎる気がしますね。しかし、原発が人をナメてんのは最近始まったこととちゃいますよ
 7年ほど前の話なんですけどね、ワテが○州の北部のとある原発に見学にいったときの話ですわ。ちょうどそのころ、世間では、○朝△の核開発問題ちゅーのが議論になってて、日本やアメリカが、
「黒鉛つこうた様な危ない原子炉やのうて安全な『軽水炉』の原発やるさかいに、核開発やめてんか。」ちゅーてましたんや。そこで、案内のオッチャンに、「軽水炉と○朝△の原子炉とどこがちゃいますねん。」と質問したんですわ。するとオッチャンどういう訳か急におこりだして、「だから軽水炉と黒鉛炉の違いです。」とけんか売ってるような答えしますねん。しゃーないから「ほな、軽水ちゅーたら何ですねん。」と質問しましたんや。そしたらオッサン曰わく、「軽水は軽水です。軽水が重水なわけないでしょ。」とぬかしやがった。
 そこで、ちょっと質問の方向を変えて、
「以前、イラクが原子炉の実験してたら、イスラエルの飛行機が飛んできて爆撃したことがありましたやろ。やっぱし、国際的には『原子炉技術を持ってる=原爆持つかも知れへん』ちゅー事なんでしょ。日本は信用されてますんやなー。でも、確かアメリカとの約束で核燃料の輸入なんかもアメリカの許可ないとアカンのやったですね。アレって何ちゅー条約でした。」と聞きましたんや。オッチャン曰わく、「そんな条約なんか知りません。第一日本はオーストラリア等からウランを輸入してるんですよ。アメリカなんか関係有りませんよ。」とのご答弁。ちなみに、後で思い出しましたんやけど「日米原子力協定」ちゅー条約です。
 「こらあきませんわ。」とおもうたワテ達は、「しゃーない、見学でもさしてんか」ちゅー具合で見学コースを歩きだしましたんや。
オッチャンの機嫌を取るために、「まあ、色々言うたかて、反対派のお人がゆうてる様な大事故だけは絶対に起こりませんわなー、実際。でも、○朝△のミサイルが飛んできたら別やけど。」とかいうと、オッチャンが「そんなことは私たち民間企業が考えることではありません。自衛隊さんにお任せしています。」との素っ気ないお返事でしたんや。ところがですわ、ところが、上から原子炉を見下ろしてみると何と何と原子炉の上に英語で『ミサイル』と書いたフタが有りましたんや、これが。思わず、「何をおっしゃいますやら、ちゃーんとミサイル避けのフタしてるやないですか。エライがなあんたら。」と叫んで爆笑ですわ。すると、オッチャン、「そんなことは聞いたことがありません。」と気色ばみますねん。「でも、ちゃんとミサイルって書いてるやないですか。読めまっしゃろ。」これには、さすがのオッサンも参ったらしく、「後日調べて連絡します」と、初めて「前向きな」お答えがありましたんや。
 確かに後日電話があって、
「ミサイルとは落下物という意味で、原子炉の中に物が落ち込まないためのフタという意味です。」とのことだったんですわ。「しかし、なんちゅう物知らずな案内係おいてんのや、この会社。こないな事で、ほんまに『安全』守れてんのか、メチャメチャ不安やおまへんか。」と思うてたら、今回の「トラブル」隠しでっしゃろ。ワテは絶対、他の原発でも、おんなじ様に「トラブル」隠しやってると思いまっせ。そやかて、エエ加減やもんこの人ら。



このボタンを押すとアドレスだけが記された白紙メールが私のところに届きます。


目次に戻る

表紙に戻る