ピンク・レディーの活動大写真
第二話
ミーとケイが“サーカス団”にはいって、
モンスターを助けUFOに乗るSF編。
さて、お話はがらりと変わって、こちら、あるサーカス団のテントの中。ここに、アラスカの氷河で発見された、珍しいモンスターが運び込まれた。ピンクの剛毛におおわれた、この巨大な怪獣の訓練係兼飼育係を命じられたのがミーとケイの二人なのだ。 このモンスター君、図体ばかりでかいくせに、まるでブキッチョ。ミーとケイが、一所懸命に芸を教え込もうとするのに、失敗ばっかりして、まるっきり覚えられなんだ。 「なにやってるんだ、バカ!」 「もっとビシビシしごかなきゃ、ダメじゃないか!」 ひげの団長と、猛獣使いの猪熊は、業をにやして、殴ったり蹴ったりしながらモンスターを猛特訓。おかげでモンスター君、すっかりやつれちゃって、夜のオリの中で涙ポロポロ。これには心優しいミーとケイ、すっかり同情してしまうわけ。 ♪モンスター この私のの可愛い人 モンスター 目をさますのよ モンスター さあお前の出番なのよ モンスター 満月だわ ワーオ ワオ ワオ・・・・・ 次の朝、オリからモンスターの姿が消えているのが発見され、サーカス団は大騒ぎ。団長と猪熊は、すぐにジープで追跡をはじめた。 モンスターを、ワゴン車に乗せて連れ出したのは、もちろんミーとケイ。2人とモンスターの間には、もうすっかり心がかよい合っていた。モンスターの言葉は、不思議な発音でわからないけど、2人の言うことは、相手にちゃんと通じるらしい。 やがて、団長たちのジープが追いすがってきた。ケイがハンドルを握るワゴン車は、スピードをあげて必死に逃げる。山道を、田んぼの間の道を、峠を、ワゴンとジープの手に汗にぎる追いかけっこ! 突然、ワゴン車がストップしてしまった。 「たいへん、ガソリンが切れちゃったわ!」 そこは湖のほとり。向こう岸には、富士山が白銀に輝いている。モンスターはそれを見て、狂ったように何かわめいていた。でも、ぐずぐずしちゃいられない。団長たちは、すぐ後ろまで迫っているのだ。 ミーと、ケイは、岸につないであるボートを見つけると、いやがるモンスターを押し込んで、湖に漕ぎ出した。団長たち、悔しがること。 ホッとしたのもつかの間、モンスター君、何を思ったか急にボートの上で立ち上がり、空に向かって、不思議な歌をうたい出した。ボートはバランスを失って、ひっくり返りそうになる。 「モンちゃん、動かないで!」 「あっ、もうダメ・・・・・沈んじゃう!」 2人が悲鳴をあげたとたん、空の一角がピカリと光ったかと思うと巨大な銀色の円盤が、空から舞い降りて来たのだ。 「UFOだ!」と、岸辺で団長たちが驚き慌てている間に、UFOはボートを包み込むように着水し、すぐにまた飛び立った。 あとには波立つ湖の水面が残るばかり。 ミーとケイがハッと気がつくと、そこはピカピカ光るUFOの中。そばにはあのモンスターが、ニコニコしながら立っているではないか。 「モンちゃん、あなたは宇宙人だったのね」 「そうです。ぼくは、パラド星人です」 なぜかモンちゃんは、ちゃんと言葉もしゃべれるようになっていたのだ。窓から外を見ると地球がぐんぐん遠去って行く 「ミーちゃん、ケイちゃん、ぼくと一緒にパラド星へ行きましょう。地球は野蛮で危険な星です。いまに戦争が起きて、全滅するでしょう。パラド星は平和で美しい星です。2人ともきっと気に入りますよ」 ♪手を合わせて 見つめるだけで 愛し合える 話も出来る くづけするより 甘く ささややき聞くより 強く 私の心をゆさぶるあなた・・・・・ モンスター君の強いすすめで、パラド星へ行くことを決定したミーとケイ。そこでさっそく、“パラド美人”になるための手術が行われた。体中に包帯を巻きつけられ、大きな注射を打たれる。 そして、ミーとケイは、影も形もないないのだ。手術が失敗して、2人は透明人間になってしまったのだ。 ♪まさかと思っているのでしょうが 実は 実は私 透明人間なのです。 ショック ショック・・・・・ 手術をし直すというモンスターの申し出を断わって、2人は地球へ戻してもらうことにした。それからのミーとケイは、いったいどうなってしまうんだろうね? ♪世間を騒がす不思議なことは すべては透明人間なのです・・・・・ ♪この世の奇跡と言われることは すべては透明人間なのです・・・・・ |
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