第1156回 お寺にお参りするのは ?  〜お聴聞のすすめ〜

 平成27年 3月19日〜

 この度の巡番報恩講の手作り冊子に、次のような内容を掲載しました。

努力すれば成果が得られる、希望が叶えられると、子どもの頃から教え込まれ、
自分の欲望を満すことこそ、幸せであると信じ生きてきました。

健康も、若さも寿命も、本人の努力次第でいつまでも保つことが出来ると思い込んでいましたが、
年齢を重ねてくると、どんなに頑張っても、思い通りにならないことばかり、そのことで悩み苦しんでいます。

この苦悩を解決する道を教えて頂いたのが、浄土真宗の開祖・親鸞聖人でした。

親鸞聖人ご自身も、最初は、努力して、さとりを開こうと、
比叡山で厳しい修行に取り組まれましたが、
やがてお釈迦様が説かれた、お念仏の教えに出会われて、
これこそが人間らしい生き方が出来るただ一つの道であると、
ご自分で体験し、私たちに勧めていただきました。

科学や医学がどんなに進歩しても、老いて病気になり、やがては死を迎えねばならない
人間の苦しみや悩みは、抜本的に解決することは出来ません。

人間の根本的な苦悩を解決する究極の方法は、お念仏の教えに出あい、
南無阿弥陀仏の価値観で生きていけば、決してむなしい人生を送ることはありませんと、
親鸞聖人は、私たちに勧めていただいています。
お念仏の教えは新聞やテレビ、学校では教えてくれません。


お寺にお参りして、法座につき、聞き取ることでしか受け取ることは出来ません。
そこで先輩たちは、様々な儀式、法要を通して、私たちに伝え残していただきました。


報恩講もそうした大事な法要です。
お寺にお参りするのは、すべての人が生きがいを持って生きていくことの出来る
お念仏の教えを、はっきりと聞き取っていただくためです。

仏さまのお話を聞かせていただくことで、真実の教え、南無阿弥陀仏の教えにご縁を
いただくために、お寺にはお参りするのです。

お墓参りをどんなにしても、お聴聞しなければ、この教えは聞き取れません。



         


           私も一言(伝言板)