第1153回 流す涙 〜お母さんの涙〜

 平成27年 2月26日

他人のために流す涙もある

みなさんはどんな時に涙を流しますか。
転んだ時。怒られた時。かけっこに負けて悔しかった時。

私たちは自分のことでよく涙を流します。

 しかし涙には、自分のためではなく、他人のために流す涙もあります。
ひどい怪我をした子どもを見た時、お母さんは心配して涙を流します。

自分が痛いわけではありません。
しかし自分の子どもが痛いだろうと思うと涙が流れます。
それは子どもの痛さを自分の痛さと感じるからです。

 アミダさまのお心を大悲といいます。
インドの言葉で「悲」とは「呻き」という意味があります。
人の悲しみを自分のことのように、うめき声をあげて心配し涙を

流してくださいます。

アミダさまは、私が悲しく泣いている時、私以上に悲しい思いを

しながら涙を流してくださいます。

 私が悲しくて涙を流すことは、他人の悲しみに
涙を流せるようになる練習をしているのかもしれませんね。

                       (たつお いちよう)

       親子で読める「ほとけさまのお話」より

         


           私も一言(伝言板)