第1087回 わが身に驚く  蓮如上人と赤尾の道宗~

 平成25年 11月21日~

浄土真宗は 如来の大悲に驚くということであります。
驚くということは、予期せざるものに遇うということであります。

しかし予期せざるものであるけれども遇うた今、遠き宿縁の喜びであります。

今私どもは蓮如上人のおかげで、朝な夕なに“御文章”を拝読させていただき、
どこでいただいてもありがたいことです。

「御文章」て何ですか?という質問をうけました。
そこで私は申しました。それあんたの着物でしょ。

それあんたの身にようおうてますなあ。そりゃそうや、他人のものと
違いまっせ、そう、あんたのもんやからぴったりや、あつらえやからや、
それに布は たて糸とよこ糸でつくってありますね。

ちょうど 「御文章」もね、善導大師の六字釈をたて糸とし、
親鸞聖人のお言葉を よこ糸としておりなしてあるんです。

それを今、一文不知の輩にもわかるよう、蓮如上人がやさしくして下さったのが
「御文章」です。

昔の言葉ですけど、何回も何回も読んでいくうちに、蓮如上人の
おっしゃろうとなさったお心持ちが ふと聞こえることがあります。

わからないからというのではなしに、拝読してるうちに、そこに私のために
別あつらえとして しあげられた、南無阿弥陀仏でありました
といただく世界があります。

「教行信証」 「御文章」を一かんしているものは、如来の先手に
救われていくということであります。

「教行信証」 には 「如来すでに発願して」と、
「歎異抄」 には 「仏かねてしろしめて」 とございます。

「御文章」 には 「仏のかたより 往生は治定せしめたもう」 と。
いずれも先手のお言葉であります。

そのままで、平生業成とおしめし下さった蓮如上人のご教化を、
ただひたすら生きぬき お浄土に往生していかれたのが
赤尾の道宗さんであります。

 蓮如上人と 赤尾の道宗    豊島学由師 p41 より


先手のお救い 平生業成の教え 私のためにあつらえていただいた
教えと 喜ばせていただきたいものです。

妙念寺電話サービス 次回は 1128日に新しい内容に変わります。


         


           私も一言(伝言板)