いわゆる学歴差別と人権屋のたくらみ  その(4)

7.日本は「学歴社会」ではない
 日本では、企業にも、官公庁にも出身校別の派閥がある所があり、
いわゆる「学閥」による差別はあるという。極端な例かも知れないが、○州の某県では○事が「旧○中○卒」の学歴コンプレックス持ちのため、側近に高卒や駅弁大学、三・四流私立大卒ばかりを集め、さらにその連中が自分たちの同類をコンプレックスで組織化してやりたい放題であるという。「高卒、三流大卒にあらずんば、人に非ず」の傍若無人な低学歴閥は通常の学閥よりもさらに始末が悪い(※)高学歴者を見せしめのように冷遇し、より能力が低いものが能力の高いものを評価し、指揮命令するという変なことになってしまっている。しかも、民間会社と違ってサービス内容が低下しても弊害が表に出にくく、おまけに、つぶれる心配がないので如何ともしがたいそうである。
 また、「物的証拠」を見いだすのは困難であるが、
「偉く」なるには学歴よりコネ、生まれたときの社会的地位を持ってることも重要なようである。世の中は実力だけではなく人脈も必要で、実力があっても「弱者」ばかりの人脈しかない者と、それなりの上位層に人脈がある者では結果がまったく違ってくる、というのが偽らざる現実であろう。
 
学歴に本人の属する環境が影響するのも否めない事実と考えられる。実際には勉強しやすい環境や勉強をする価値観を持つ家庭のほうが学歴形成には有利である。その点では、日本も階級社会であり、法的制度ではないものの実質的な「世襲制」が存在するのも事実である。さらに、今、機会の平等は実質的に崩れつつある。私立の中高一貫教育校と公立中高の学力の差が大きく開き、学習塾も差別化が進んでいる。公立小学校での学習だけでは絶対に私立中学校への進学は無理である。さらに、受験のための進学塾の費用、入学してからの学費などそれなりの経済力を有する者でなければ子弟を私立中学に入れることは難しい。さらに、公立学校での学習量の激減によって、経済的弱者の学歴形成は一層不利となる。また、現在の不況のなか、親の失業で進学をあきらめる例が増えてるともいう。この様なことこそ差別だと筆者は主張したい。自己の責任に帰すことの出来ない事情から機会の平等を実質的に奪われているからである。
 以上のことから、筆者は
日本が純粋な「学歴社会」などになったことはかってなく、むしろ、これからますます、より「階級社会」に近づいていくものと思っている。

8.人権屋のたくらみ
 
人権屋さんたちの得意技と言えば、凶悪・異常な犯罪を犯した少年や「心神喪失者」の擁護である。かれらは、そうすることによって「人権」というものが「やっかいなもの」、さらには「悪人の隠れ蓑」と人々に思わせようとしているのである。
 その一方で、人権屋さんたちは、結果の平等こそ正義であるかのように言い、さらに「学歴差別はけしからん」「学問や教養など仕事には関係ない」「偏差値エリートは人格に問題がある」などと無根拠な主張を繰り返し、
家庭の事情ならぬ怠惰や放縦など「自分の事情」で有用な知識も教養もろくに身につけることが出来なかった人たちを煽り、努力や能力が等閑視される無気力で退嬰的な社会を築こうとしているのである。
 歴史が示すところによれば、基本的人権が守られていない世界では、強者・支配者は守るべき法もなく、贅沢三昧、酒池肉林、暴虐、放縦、我が儘勝手‥‥何をしても許され、倫理・道徳に縛られることもない。一方、弱者は弱肉強食の修羅場において、あるいは殺され、あるいは奴隷にされるほかはない。このように、人権は我々の自由な生活、安全な生活にとって非常に重要かつ不可欠なものであり、いわれのない差別の横行に対する人権擁護の活動が重要であることは言うまでもない。また、
名目的な機会の平等を実質的な機会の平等にすることによって「学歴社会」を築くことこそ、平等で公正な真の人権社会を実現することになるのである。
 
人権屋たちは、おそらく意図的に攻撃の対象を「差別make difference」ではなく「非人為的差異・区別 difference」にすることで「人権」の名の下に根拠のある「区別」を否定し、大衆に「悪平等」を当然視するようにし向け、返す刀で「人権」に対する嫌悪感を植え付けようとしているのである。

(※)元最高裁長官 岡原昌男
「地縁、血縁、学閥、憎悪、へつらいといったものが入ってくると、一部の者は喜んでも、ゆえなく疎外された者や周囲の人たちは、上司の人事に失望してやる気をなくす。同類の者だけが枢要の地位を独占し、組織が特殊な色彩に染まってくることは最も戒めなければならない。偏頗な人事は弊害を生じ悪名を後世に残す。人事は公正であるとともに公正らしさをも兼ね備えていることが必要なのである。」



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